ハドソン作 「緑の館」 より 抜粋
『彼と近づきになってしまうと、私には 彼がどうしてまたそのような尊敬だけではなく親愛
まで勝ち得たのか と怪しむ気持ちはなくなった。
その理由はこの男の持つ人柄の魅力、親切な性質、彼の夫人たちへの対応ぶりにあっ
た。
実際婦人達に対する彼の対応ぶりは婦人たちをよろこばせて、しかも男子たちの嫉妬を
挑発しなかった。とても若くて奇麗でそれに尻の軽い女房をもっている、短気で年配の男
の嫉妬心をさえ刺激しなかったし、子供とか、あらゆる野生動物とか、自然界とか、とに
かくそうしたものに対する彼の愛情は、商取引だけの社会に共通な、物質的な興味や関
心などとはまことに無縁のものであった。
他の男たちを刺激する物事(政治やスポーツや株の価格)などは、彼の心には縁遠いも
のであった。それで人々はひとしきりそうした仕事にかかずりあい、役所や社交界や商
会などで “吹けるだけ吹きまくった” 揚句に変化が欲しくなると、息抜きに彼のところに
やってきて、彼の世界、つまり自然界や精神界の談義をやってもらうのであった。』
と いうエピソード。
そんな『彼』ですが、こうなる前は
『・・・彼は大陸の半ばをただ一人徒歩で旅してこの地へ辿り着き、一文無しでボロを着、
いろいろと熱病や困難辛苦のためにまるで骸骨のように痩せ衰え・・・』
とのこと。
このように変化していく理由はあるのですが、
それはどうぞこの『緑の館』を読んでみてください。
おもしろいか と。
ここで 私が言いたいのは、
どうやら この『彼』のような人が近所に存在しているようなんです。
って こと。
とは言っても今は また聞きの状態。
さっきから『彼』と表記していますが
実際は 性別も年齢も不明。
とにかく聞こえてきた話しから この物語のくだりを思い出しました。
“こんな人” に興味でてきました。
解明も 楽しみ。
これからが たのしみ。 s
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